メディアの不調 -『街場のメディア論』より

/2014

まえがき / P.4

メディアの不調はそのままわれわれの知性の不調である。メディアが集中豪雨的に論じる論件については僕たちも選択的に詳しい。けれども、メディアが扱わないトピックについてはほとんど何も知らない。メディアが繰り返す定型的なフレーズは苦もなく再生できるけれど、メディアでは誰も口にしたことのない言葉づかいや、誰も用いないロジックは、そんなものがあることさえ知らない。

第二講マスメディアの嘘と演技 / P.38 

命がけの知を発信するのがメディア ジャーナリストの知的な劣化がインターネットの出現によって顕在化してしまった。それが新聞とテレビを中心として組織化されていたマスメディアの構造そのものを瓦解されつつある。・・メディアの威信を最終的に担保するのは、それが発信する情報の「知的な価値」です。

P.44 

テレビではそうはゆきません。ビッグビジネスですから。設備もスタッフの数もラジオの比ではありません。莫大な初期投資が要るし、巨大なシステムですから。一度動き始めたら簡単には方向を変えられないし、動きも止められない。だから、どうしても惰性的になる。決められた時間に、トラブルなしに放送を完了するという基礎的な要請に応えるだけでエネルギーの過半が費やされてしまう。

P.50

メディアがメディアについての批判を手控えたら、メディアの質保証は誰がやるんですか。質保証の基本は「ピアー・レビュー」です。同じ専門領域をカバーしている「同僚」(ピアー)による「査定」(レビュー)がもっとも信頼性が高い。

− 内田樹
街場のメディア論 (光文社新書)

原 麻由美

フレームダブルオー株式会社 代表

株式会社SEEDATA L 代表

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